SNUG Journal

「SNUG Journal」は毎週金曜日に発行! 対話のプログラム設計や教育、ファシリテーションを行う 「対話の場づくり屋 SNUG」の活動レポートや代表の考えなどを発信します。

「SNUG Journal」は毎週金曜日に発行!
 対話のプログラム設計や教育、ファシリテーションを行う 「話し合いの場づくり屋 SNUG」の活動レポートや代表の考えなどを発信します。

【第119号】グループ分けから提案発表まで徹底的に話し合い!「札幌市札幌市子ども議会」の様子とは…?

「SNUG Journal」 へようこそ!

 「公正な対話の場づくり」を専門に設計・運営する団体「対話の場づくり屋 SNUG」の代表長谷川友子が、SNUGにまつわる情報や活動内容、関連するトピックを毎週金曜日ごろにお届けするジャーナルです。

 今回は第119号。今回は、札幌市子ども未来局が主催している令和8年度札幌市子ども議会の様子をお届けします。徹底した対話の取り組みをぜひご覧ください!

 ぜひ最後までお読みくださいね。

 

令和8年度札幌市子ども議会がスタート!徹底した対話の取り組みが今年も動き出しています。

 札幌市子ども未来局が主催する札幌市子ども議会。小学4年生から中学3年生の25名を超える子ども議員たちが、全7回(!)の委員会で話し合い、提案をつくり、市長報告会での発表をする事業です。

 私長谷川は、この子ども議会のファシリテーターを務めています。

 子ども議員の話し合いを支えるのは、ファシリテーションの事前研修を受けた高校生や大学生などのユースファシリテーターたち!

 前回のジャーナルでユースファシリテーターの研修についてお届けしました。

unitsnug.hatenablog.com

 子どもに関する施策、子ども議会はさまざまな自治体で実施されています。しかし、私が知る限りでは札幌市の子ども議会は、ずば抜けた事例だと思います。

 ここまで徹底的に話し合い、子どもの意見を尊重する子ども議会も珍しいのではないかなと。

 札幌市子ども議会ではほとんど全てのことが話し合いで決まります。グループ決め、勉強会で学びたいことの選定から実際の提案づくりまで、とことん話し合いをします。

 主催や運営も、子どもの意見の想定回答を用意したり、既存の枠に当てはめようということがありません。だから私もファシリテーターとして、毎回どんなことが起こるのか、どきどきしたり一緒に考えたりしながら過ごしています。

 さてそんな今年度の札幌市子ども議会の第1回、第2回委員会の様子をファシリテーターの視点でお届けします!

 

第1回委員会:集まった子ども議員のことを知ろう、グループを話し合いで決めよう!

 第1回委員会は2026年8月5日(水)10:00~15:00に札幌市役所本庁舎で開催されました。子ども議員、ユースファシリテーターたちが一同に会します。

 第1回委員会の午前中は、子ども議会について学んだあと、話し合いでグループを組むために子ども議員同士の考えや意見を話し合い相互理解を深めます。

 子どもが暮らしやすいまちにするために、どんなことを話し合いたいだろう…?話し合いの練習をしながら、他者の意見に耳を傾けたり、自分の意見を深めたりします。

ユースファシリテーターがグループの中に入っています

 お昼ご飯を食べたあと、午後は話し合いでグループ決めを行いました。

 そもそもなぜ話し合いでグループを決めるのでしょうか。誰かの独断でグループを決めたほうが、手続きとしては楽です。

 でも、誰かに任せきりだと、自分も楽しくなかったりなげやりになってしまいます。だから、みんなで話し合ってグループを決めます。

 私はファシリテーターとして、「どのようにグループ決めを行うか」「いまここでどんなことが起きているか」などを問いかけながら、子ども議員たちの話し合いにご一緒しました。

 そして、5つのグループが誕生!

 実はこの日、夏休みの真っ只中でお休みの子ども議員も多く、グループ確定は次回委員会に持ち越しに。

 この後は札幌市の議会事務局による議会見学のプログラムが行われました(私は見学)。「子ども議員」という名前だけれど、そもそも「議員」とは何かを考えたり、模擬投票などもしました。

 振り返りをして、この日は終わりです。

 

第2回委員会:グループを確定させよう!勉強会に向けた質問を考えよう

 第2回委員会は2026年8月22日(土)10:00~15:00に札幌市中央区民センターで開催されました。

 前回お休みしていた子ども議員も含めて話し合いながらグループを確定させることからスタートです。

 その後、ユースファシリテーターも各グループに1、2名ついて話し合いのサポートを行います。

グループ活動が始まりました!

 次回の委員会は札幌市役所の担当部局の大人を招いての勉強会。そのために、グループごとで話し合いながら質問を考えました。

 限られた勉強会の時間で知りたいことをたくさん学ぶことができるように、質問と合わせて自分たちの関心も深掘り。模造紙や付箋を使いながら話し合いをしました。

 さて、次回委員会は今回の質問をもとにしたグループごとの勉強会、そして提案づくりに取り掛かります。

 ユースファシリテーターの皆さんも、子ども議員の声に耳を傾け、その場を観察し、問いかけ、大活躍でした。これからの札幌市子ども議会の道のりをぜひお楽しみに…!

大声でファシリテーターをする私。笑

結び

 さて、今週のSNUG Journalはいかがでしたか。子ども議会の様子をお写真とともにお伝えしました。

 本編では触れられなかったのですが、第1回委員会で、子ども議員とユースファシリテーターを対象とした札幌市議会事務局の模擬投票のプログラムを見学したときことをここに書いておきます。

 模擬投票と聞くと、「投票して多数決で決めるんでしょ」と思われるかもしれません。今回見学した模擬投票は、手続きそのものを体験するプログラムでした。

 具体的には実際の選挙での手続きです。ハガキを持って選挙会場へ行くこと、ハガキと投票用紙の交換、投票用紙への記入、投票、開票と発表の一連の流れや仕組みが細かく再現されていました。

 この手続きへの再現に、なんとも言えない凄みと感動を覚えました。具体的な体験を用意すること、そういう機会をつくることは、準備が必要です。

 子どもを舐めず、徹底的に選挙を再現するプログラムに立ち会い、私も、大人だろうと子どもだろうとガチで準備する大人でありたいと思いました。

 さて、今週はこのへんでおしまいにします。来週もここSNUG Journalでお会いしましょう!

 

2026年8月28日金曜日
対話の場づくり屋 SNUG
代表 長谷川友子

【第118号】改めて考える そもそもなぜファシリテーションなのか、子ども議会のユースファシリテーター研修、ほか

「SNUG Journal」 へようこそ!

 「公正な対話の場づくり」を専門に設計・運営する団体「対話の場づくり屋 SNUG」の代表長谷川友子が、SNUGにまつわる情報や活動内容、関連するトピックを毎週金曜日ごろにお届けするジャーナルです。

 今回は第118号。今回は、札幌市子ども未来局が主催している札幌市子ども議会のユースファシリテーターに向けた研修の様子をお届けします!

 ぜひ最後までお読みくださいね。

 

札幌市子ども議会のユースファシリテーターに向けた事前研修の講師を担当しました!

 札幌市子ども未来局が主催している札幌市子ども議会。令和8年度の札幌市子ども議会は、小学校4年生から中学3年生の子ども議員たちが札幌市のまちづくりについて話し合い、市長に向けた政策提案を行う6か月間、全7回のプログラムです。

 この札幌市子ども議会に参加する子ども議員をサポートするのが、公募によって集ったユースファシリテーターという存在。

 自らが意見をするのではなく、子ども議員たちの対話をファシリテーターの視点でサポートする重要な役割です。

 私長谷川はユースファシリテーターに向けた2日間の事前研修の講師を務めました。ユースファシリテーターたちが子ども議会の現場を安心してチャレンジできるよう、ファシリテーターの基礎的な視点と技法を学ぶプログラムを実施しました。

 ここではその様子をお届けします!

 

そもそもファシリテーターの視点ってなんだろう?

 ファシリテーターという言葉には様々な定義が存在します。話し合いの進行役、議論の舵取り役、中立な立場から意見を整理する役割、などがその一例です。

 私はファシリテーターを「参加者全員が対話に参加し発言できるよう、参加者とともに対話の場をつくり、サポートする役割」と考えています。

 話し合いを進行したり、議論を整理したりすることはときに必要かもしれません。しかし、まずは「参加者が対話に参加し、発言できること」がファシリテーションの基礎です。

 札幌市子ども議会では学年も学校も背景も異なった子ども議員が集まります。子ども議員全員が安心して参加し、発言できるサポートを行うのがファシリテーターです。

 ではどんな研修だったのでしょうか。

1日目:ファシリテーターの視点とファシリテーターとしての聞き方を学ぼう

 2026年8月3日(月)18:00~20:00に実施された第1回目。ユースファシリテーター同士も初めて会った1日目は、参加者同士が対話の練習をしつつ、ファシリテーターの役割とファシリテーターとしての聞き方を学ぶプログラムを実施しました。

 まずは、その場で起こっていることを見たり聞いたりする練習です。ファシリテーターの第一歩、事実に基づいて聞くことをトレーニングしました。

対話を分解して練習するワークを実施。

2日目:ファシリテーターとしての問いかけを学び、実際にファシリテーターにチャレンジしよう!

 2026年8月20日(木)18:00~20:00に実施された研修の2日目。1日目の振り返りをしたあとで対話を広げ深めるための問いをつくることの練習を実施。

つくった問いを眺めてみよう

 後半は、実際に参加者が順番にファシリテーターにチャレンジ!実践を通して自身がどんなことを感じるか、どこに難しさを感じるかを共有してもらいつつ、講師から具体的なフィードバックを一人ひとりに行いました。

 二日間の研修を通して、ファシリテーターのスタンスとファシリテーターとしてのものの見方、そしてその練習方法をお伝えしました。

 さて、これからは実際の子ども議会の現場がスタートします。実際の現場を通して、対話をつくること、そのあり方をともに学び合いましょう!

 

改めて考える:なぜファシリテーションなのか?

 対話は人と人とが関わって生きていくための基礎的な行為です。

 ここでいう対話とは、人々が一定の目的に向かって意識的に集い、話し、聞くことを指します。例えば、ミーティングや会議、イベントや交流会、家族や友人との会話など、様々な話し合いも対話に含まれます。

 いま、あらゆる業界で協働や共創が重要と言われています。コラボレーションやインキュベーションが重要だと。

 これらの要素を解体して考えてみると、一つひとつの連携も提案も会議もミーティングも、人と人とが話し、聞くことに行き着きます。一つひとつの対話がつながって、あらゆる組織や事業やコミュニティの姿が浮かび上がるのです。

 では、それら一つひとつはどのような姿でしょうか。実際は話し合う時間が十分になかったり、話し合いを考える余裕がなかったり、はたまた相手がどういう考えか知らないから怖さを感じたりすることもあるのではないでしょうか。

 対話は基礎的な態度であり行為と書きましたが、だからこそ(!?)複雑で煩雑な側面は確かに存在します。

 そこで、限られた時間、労力で対話をつくるという視点、そして対話しづらい障壁を考え、ともに壊していく工夫が必要です。

 これらの作業、つまり話し合いの場にすでにある資源を活かし、対話を自ら、そしてみんなでつくっていくという視点と技術こそがファシリテーションだと考えます。

 対話のつくり方、ファシリテーションを学ぶ場がもっと増えたらと思っています。なぜなら、ファシリテーションの視点があると話し合いが変わっていきます。話し合いが変わると事業や企画などが変わっていきます。事業や企画が変わると、コミュニティや文化が変わっていきます。

 もっとファシリテーションが必要とされ、そして身近になりますように。

 

結び

 今週もSNUG Journalをお読みくださりありがとうございました。今週はいかがでしたか。

 暑さに弱く、心身ともに参っていますが(虚弱)、そんなときはソルティライチが美味しいです。とうきびを茹で、とうきび茶を飲み!なんとか生きています。夜風がとても気持ちいいですね。

 さて、明日は子ども議会2回目委員会。どんな時間になるか、「楽しみ」と「嬉しさ」を足して割った感じの…嬉しみな感じです。

 ではまた来週、ここSNUG Journalでお会いしましょう。

 

2026年8月21日(金)
対話の場づくり屋 SNUG
代表 長谷川友子

【第117号】市民対話のファシリテーターの様子とは?展示でのおはなし会、ほか

「SNUG Journal」 へようこそ!

 「公正な対話の場づくり」を専門に設計・運営する団体「対話の場づくり屋 SNUG」の代表長谷川友子が、SNUGにまつわる情報や活動内容、関連するトピックを毎週金曜日ごろにお届けするジャーナルです。

 今回は第117号。市民向けワークショップの様子や、明日実施される展示の中での対話についてのお知らせをお届けします!

 ぜひ最後までお読みくださいね。

 

札幌市環境局主催の市民向けワークショップ「今後のごみ減量・資源循環について考えよう!みんなで3R」のファシリテーターを務めました!

 札幌市環境局が主催のワークショップ「今後のごみ減量・資源循環について考えよう!みんなで3R」が2026年8月9日(日)13:30~16:30にHOKKAISOxStation01にて開催されました。

 私長谷川はファシリテーターとしてこのワークショップに関わりました。

 ごみ減量や資源循環を考え対話するワークショップはなんだか難しそう…と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 しかし、ごみや資源は暮らしに関わること。市民同士で暮らしの中での現状や困りごと、課題などについて話し合い、よりいっそう取り組みを進めるためには何が必要かについて対話しました。

 ごみや資源について学び考えることはもちろん、市民同士で対話する経験自体も意味あるものになればと思いながら設計しました。

 また今回は、SNUGとしては久しぶりの対話中に模造紙にふせんを貼りながら対話するスタイルでの対話でした。

 作業を含むワークショップだからこそ、ファシリテーターからの説明や案内を過不足ないものにすることを目指して準備を行っています。

投影資料にイラストを入れるなどわかりやすさを重視して。

 ご一緒してくださった皆さま、ありがとうございました! 

 

望さんの展示「魂の世話 care of the soul」内のおはなし会「生活の創作を考える」のファシリテーターを務めます

 友人であり作家の望(nozomi)さんが現在個展を開催しています。

Nozomi Solo Exhibition 《care of the soul》
望 個展《魂の世話》
日持:2026.8.11(火)-8.16(日) 11(火)〜15(土):11時〜18時/16(日):11時〜17時
会場:4D sapporo

 会期の後半、明日2026年8月15日(土)15:00~16:00に会場にて実施されるちいさなおはなし会「生活の中の創作を考える」のファシリテーターを務めることとなりました。

 望さんが展示の背景をお話ししたり、集まった方と「生活と創作」を考える一時間を予定しています。

 アートに興味がある方もない方も、ぜひお気軽にいらしてくださいね!

望さんより画像をいただきました

ミニ予告:札幌市子ども未来局主催の札幌市子ども議会がスタート!ファシリテーターを務めています

 今年度の札幌市子ども議会のファシリテーター、そして子ども議員を支えるユースファシリテーターを対象とした研修の講師を務めています。こちらは来週あたりに様子をお届けできたらと思っています。

 

結び

 今週もSNUG Journalをお読みくださり、ありがとうございました。

 暑さと冷房の風の間で自律神経が乱れていくのを感じています。夜になれば涼しいですが、熱がこもりやすい我が部屋はちょっとしんどいです(アトピーも悪化してゆく)。皆さんは体調など崩されていませんか。

 先日、カズオイシグロの『わたしたちが孤児だったころ』という小説を読んで、上海租界という場所を知りました。すごく面白かったので、おすすめです。明日は敗戦の日ですね。

 さて、この辺で終わりにします。来週もここSNUG Journalでお会いしましょう。

 

2026年8月14日金曜日
対話の場づくり屋 SNUG
代表 長谷川友子

【第116号】SNUG奈井江町へゆく!対話・ファシリテーション研修の様子とは…!?

「SNUG Journal」 へようこそ!

 「公正な対話の場づくり」を専門に設計・運営する団体「対話の場づくり屋 SNUG」の代表長谷川友子が、SNUGにまつわる情報や活動内容、関連するトピックを毎週金曜日ごろにお届けするジャーナルです。

 今回は第116号。先週の木曜日、金曜日の北海道奈井江町での研修についてお届け!

 ぜひ最後までお読みくださいね。

 

SNUG、奈井江町へ…!二日間、小学校6年生から大人まで、研修の講師を担当しました!

 2026年7月30日(木)、31日(金)の二日間、奈井江町に伺い、子どもから大人まで様々な方を対象とした対話の場づくりやファシリテーションについての研修を実施しました。

 このジャーナルではお写真とともに研修の様子をお届けします。

 

「きく はなす 対話ってなんだろう?」in 公設塾ななかま

 奈井江町には町が運営する塾、「公設塾ななかま」という場所があります。普段は、小学校3年生から中学生までが勉強をしたり遊んだりしているそうです。

 奈井江町教育委員会は「朝カツ!!withななかま」という事業を通して様々はプログラムを実施しています。

 子どもたちが夏休みや冬休みで生活リズムか乱れてしまうことを防止したり、学習習慣を定着させることがねらいだそうです。

 そんな「朝カツ」で、私長谷川は小学校6年生を対象に「対話をつくる」ということを考えるための研修を二日間実施しました。

 

1日目:対話に触れよう、いろいろな聞き方を学ぼう

 1日目は対話についての基礎理解、そして様々な「聞き方」を学ぶワークを実施しました。インプットと実践を混ぜながらプログラムは進みます。

参加してくれたのは小学校6年生。

じっくり聞く練習をするワークにチャレンジ。

2日目:対話をつくろう、いろいろな問いかけを学ぼう

 2日目は昨日学んだことを振り返ったあとで、「対話をつくる」という視点とそのやり方、具体的には問いかけについて学ぶプログラムを実施。

円になってスタート!

 問いのつくり方のレクチャーのあと、一人ひとつ、目的を持って問いをつくり、発表しました。

自分で問いをつくってみよう!

 後半は、これまで学んできた聞くこと、問いかけることを対話の中で実践します。グループに分かれ、自分たちで話したい問いを設定し、対話を深める練習にチャレンジ!

対話を深める視点をレクチャー

みんなで結論を導き出したグループも

実際に参加者がつくった問いとは…??

参加者一人ひとりがつくった問い、中央下段はグループで考えた問い。

 集まって話したり聞いたりすることは一人ひとりの人生にとっても、社会にとっても欠かせない行為です。でも、対話そのものを学ぶ機会は、どの自治体もまだまだ多くはないでしょう。

 子どもたちに対話という視点と、対話をみんなでつくる方法を学び体験してもらうことで、これからの一人ひとりの暮らしや生活、ひいては社会がよりよくなるきっかけとなればと思いプログラムをつくり実施しました。

 2日間ご一緒してくださった参加者の皆さん、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました!

  

「教育関係者のためのファシリテーター入門 in 奈井江」

 そして!連日、午後は大人向けの研修も実施しました。その様子もお届けします!

 奈井江町は子どもの権利に関する条例を2002年に施行しました。全国では川崎市に続き2位、北海道内では一番最初だそうです!

 そんな奈井江町の教育委員会では、先述したとおり公設塾の運営、長期休業中の朝カツ、町長と語る会、子ども会議の設置など、町内の子どもたちがまちづくりに関わる機会がたくさんあります。 

 7月30日(木)の午後は、公設塾ななかまのスタッフを含む教育や子どもたちと関わる教育委員会の方を対象としたファシリテーター入門研修の講師を担当しました。

 いまや教育と対話は切っても切り離せない関係にあります。例えば、現行の学習指導要領には「どのように学ぶか」という視点として「主体的・対話的で深い学び」という言葉があります。

 また、時期学習指導用要領の議論においても「主体的・対話的で深い学び」はよりいっそう進めるという記載もあります。

 これらを踏まえた上で、教育関係者の皆さんに「対話をつくる」という視点と、その技法の一つであるファシリテーションの基礎プログラムを実施。

 子どもたちだけでなく教育に関わる大人への研修を通して、コミュニティや地域の中で対話についての共通認識が生まれるきっかけとなれたら嬉しいです。

 

「奈井江町 町役場職員向けファシリテーター入門研修」

 翌日2026年7月31日(金)の午後は、奈井江町職員向けのファシリテーター入門研修の講師を担いました。

 奈井江町では「奈井江版生涯活躍のまち」の取り組みを進めるため、町民やまちの関係者を対象としたワークショップを7月から12月にかけて実施しています。その名も、「これからの奈井江をずどーんとたくらむ会」!

 このワークショップのファシリテーターは町役場の職員さんが担当されるということで(驚き!!)、これからワークショップのファシリテーターを控えた町役場の職員の皆さんを対象としたファシリテーションの入門研修の講師を担当しました。

大人数でも円になって実施します

 ファシリテーターの視点と練習方法を90分にプログラムに詰めこみ、実際のワークショップの現場で活用できるような技法をお伝えするプログラムをつくり実施。

 しかし、自治体の職員さんが自らファシリテーターをされるってすごくないですか!?

奈井江町でのお仕事を終えて

 地域おこし協力隊もたくさんいらっしゃったり、公設塾があったり、町職員がファシリテーターに取り組まれるなど、先進的な取り組みでいっぱいの奈井江町。

 対話についての取り組みがたくさんある奈井江町で、2日間、4コマの研修を担当でき、とても嬉しかったです。

 

おまけ

 プログラム開始前に、ななかまの子どもたちが振り返りで使用する模造紙を一緒につくってくれました。私はプロッキーの持ち方や簡単なグラフィックをレクチャー!

ユニークで素敵なグラフィックが完成!

誰であっても伝えたいことは変わらない

 今回、プログラムをつくる上で改めて気づいたことがあります。それは、子ども向けでも、大人向けでも、伝えたい核心は変わらないということです。

 私はファシリテーションの研修で伝えたいことは、対話はつくることができるという視点と、その技術としてのファシリテーションの具体的なステップ。そして、対話をつくることは技術であり練習が必要ということ。

 でも!だからこそ?伝え方をしっかり吟味し、工夫する必要があります。誰にどういう目的で実施するか、何を強調し何を削るか、どんな言葉にするか、そういうことを考えるのは楽しいです。

 これまでSNUGとして、私は子ども向け、ユース世代向け、大人向け、多世代向けとさまざまなプログラムを実施してきました。これからもたくさんの方と対話の場で、そして研修の現場でご一緒できたら嬉しいです。

 

結び

 さて、今週のSNUG Journalもお読みいただきありがとうございました。今週はいかがでしたか。

 今年の7月の札幌はベストサマー賞をあげたい(誰に?)くらい本当に過ごしやすい夏でした。しかし8月に入ったとたんに暑くなりました。

 先日、豊平川の花火大会を少し遠くから眺めました。空いっぱいに広がる花火が本当に綺麗で息を飲みました。

 一方で。数十年前はこうして空を見上げるときはどんな気持ちだったろうか。今まさに戦禍にいる人は…?空を見て、空襲が怖かっただろうか。慣れてしまっていたのだろうか。

 私たちは戦争が続く世界に生きていて、そこにある不安や苦しみ、恐怖や傷とともにある。戦争は突然空から降ってこない。私は「私たち」がしてきたこと、されてきたこと、その複雑さの中で目を凝らし、とどまっていたいなと思います。

 さて、この辺でSNUG Journalはおしまいにします。来週もここSNUG Journalでお会いしましょう。

 

2026年8月7日金曜日
対話の場づくり屋 SNUG
代表 長谷川友子

熊本地震に遭われた皆さまに穏やかな時間がありますように。

【お知らせ】SNUG Journal第116号は8月7日に公開します!

こんにちは。対話の場づくり屋 SNUGの長谷川友子です。

先週、SNUG Journalが間に合いませんでした…。ということで、第116号は次回の金曜日、2026年8月7日にお届けいたします!

予告なくお休みしてしまい、ごめんなさい。ぜひ次の号を楽しみにしてくださると嬉しいです!

 

対話の場づくり屋 SNUG
代表 長谷川友子

【第115号】対話の場づくりとバウンダリーの関係とは!?「わたしはわたし読書会」、開催!

「SNUG Journal」 へようこそ!

 「公正な対話の場づくり」と「対話の主流化」を理念に掲げ、対話の場を専門に設計・運営する団体「対話の場づくり屋 SNUG」の代表長谷川友子が、SNUGにまつわる情報や活動内容、関連するトピックを毎週金曜日ごろにお届けするジャーナルです。

 今回は第115号。今週は、先日実施されたSNUGインターン企画と、最近長谷川が考えていることをひっそりと書いてみます。

 今週もぜひお読みくださいね!

 

インターンりるはさんによる「わたしはわたし読書会」が実施されました!

 『わたしはわたし。あなたじゃない。10代の心を守る境界線「バウンダリー」の引き方』という本がSNUGインターンの課題図書です。

 今年の4月からSNUGでインターンとして対話の場づくりを学ぶりるはさんは「他者に影響されすぎない自分になりたい」と話していました。

 そこで、心の境界線である「バウンダリー」の学習を兼ねた読書会という対話の場づくりを通して、りるはさん自身が対話の場づくりの流れ、コーディネーション(対話の準備、事前の調整、設計)、ファシリテーション(対話の場のサポート)、リフレクション(振り返り、次の目標設定など)を学ぶ機会としました。

 ファシリテーションの学習会の様子。

photo by yaneranian

「わたしはわたし読書会」読書会の実際の様子をお届け!

 さっそく、当日の様子をお届けします!りるはさんは早めに会場に入り、自分でつくったプログラムを確認します。

 今回は、その場で本を読み、その後対話するスタイルの読書会です。ファシリテーターはりるはさんが務めました。

まずは該当の章を読みます

読んで感じたことや考えたことを対話します

 チェックインをしたあとは、「苦手な子を誘う・誘わない どう決める?」「誰とでも仲良くしなきゃだめ?」「私の夢、私の進路、どうして応援してくれないの?」などのテーマを学び、対話しました。

 この企画の振り返りはこれから。「確かに自分はやったんだな」と思えるよう、しっかり振り返りましょう!

 

「対話の場づくり」と「バウンダリー」

 …やや韻を踏んでいる気もしますが、それはさておき(笑)。

 私長谷川は、一人の人ととしてはもちろん、ファシリテーターやグラフィッカーなどの対話のつくり手にこそバウンダリーという視点が必要だと考えています。

 なぜなら、バウンダリーという視点がないと、ファシリテーターやグラフィッカーは参加者からの反応に一喜一憂し、結果的に振り回されてしまいかねないからです。

 その対話がよかったか、意味があったのか。これは、シンプルなようでとても難しい問いです。だからこそ、対話のつくり手は参加者の声にその答えを見出したくなるのもわかります。

 例えば参加者から「おもしろかった」「楽しかった」という肯定的なフィードバックがもらえた対話を「いい対話」とし、「なんだかモヤモヤした」「がっかりした」と言われると「ダメな対話」として捉えたくなる。

 もちろん、対話のつくり手が参加者の声から学ぶものはたくさんありますから、フィードバックを受け取ることはとても貴重で大切な機会です。

 また、主催者が参加者の満足度を測ったり、対話の実施後に参加者の声を聞くことはとても大事なプロセスだと思っています。

 しかし。対話のつくり手、例えばファシリテーターやグラフィッカーが、参加者からの評価や感想に過度に頼ったり、影響されたりすることはあまり健康的でない、というのが私の考えです。

 とはいえ、「だからなんでもアリだよね」とも全く思っていません。大事なのは、自分(たち)の意図を持つこと。

 自分自身や実施するチームで、意図や計画をしっかりと共通し、考えることで対話についての検証が可能になるのです。

 そのための一歩として、まずは対話のつくり手にこそ、このタイトルのとおり「わたしわたし。あなたじゃない。」という視点を持つ学習と練習の機会が必要なのかなと思っています。

 

「意味があるって思うのも怖いし、意味がないって思うのも怖い」長谷川の雑感

 ある友人と対話の場について話していたときのメモの抜粋です。

 彼は「対話の場は、僕は正直怖いんだよね」と言いました。彼のものの味方、捉え方、いま取り組んでいる彼自身の課題がゆえに、対話の場では安心できない、と。

 「対話が怖い」という言葉に、私はすっと力が抜けるような気持ちがしました。背景は違えど、実は私も、対話が怖い。対話することも、対話の場をつくることも、私は怖い。怖いし、もっというと、正直、本当に意味があるのかは私もわからん。ファシリテーター一人ができることには限界があると思う。

 だとしても。対話の場づくりに意味があるのだと信じきることも、対話の場なんて意味がないと思うことも、私にはしっくりこない。

 私はただやりたいんですよね。やってみたいと思っている。なぜか対話に取り憑かれている。

 意味があるかないかは、後世に決めてもらいましょう。

 

結び

 さて、今週のSNUG Journalはいかがでしたか。土曜日の発行となってしまいましたが、無事にお届けできて嬉しいです。

 最近はずっと、SNUGがしていること、したいこと、してきたことの棚卸しをいろんな人に手伝ってもらいながらしています。SNUGをもっと知ってほしいし、やってみたいことがあるからです。

 新しい現場の準備もしています。これからどんな時間を過ごせるのか、今からとても楽しみです。

 来週もSNUG Journalでお会いしましょう。お読みくださり、ありがとうございました!

2026年7月25日土曜日
対話の場づくり屋 SNUG
代表 長谷川友子 

【第114号】SNUGグラフィック部第1回目のイベント実施!内部の活動に力を入れるワケ

「SNUG Journal」 へようこそ!

 「公正な対話の場づくり」と「対話の主流化」を理念に掲げ、対話の場を専門に設計・運営する団体「対話の場づくり屋 SNUG」の代表長谷川友子が、SNUGにまつわる情報や活動内容、関連するトピックを毎週金曜日ごろにお届けするジャーナルです。

 今回は第114号。今週は、最近実施しているSNUGメンバー企画と、メンバー企画に力を入れるワケについてお届けします。

 今週もぜひお読みくださいね!

 

SNUGグラフィック部によるグラフィック共有&対話会が開催されました!

 SNUG内にグラフィック部が発足してから数ヶ月、今週はグラフィック部主催の内部向け企画が実施されました。

 中心となったのは部長のあかねさん、副部長のぽよさん。企画書から振り返りまで二人が実施しました。また、この企画実施のために、二人はファシリテーションをトレーニング。当日はファシリテーターを担当しました。

ファシリテーターにチャレンジ。

 グラフィック部の二人から、この企画への思いを聞きました。

あかねさん:グラフィックがどこでも当たり前に行われるようになってほしい。でも、今はグラフィックをしていて「何それ?」「わ〜すごいね」「私にはできないよ」と特殊がられてしまい、寂しい。グラフィックの認知度が上がっているけれど、まだまだ足りない。この企画を通して日常の一部にグラフィックが取り入れられたらと考えている。

ぽよさん:グラフィックは技術であるにもかかわらず、なんとなくでできるもの、というイメージがあるように感じます。公正な対話の場をつくるグラフィックのためには、「なんとなく」では不十分。グラフィックが技術だと適切に認知されてほしいという願いがあります。

 当日はSNUGメンバーの日々のグラフィックやノートを持ち寄り、記録の共有と対話を実施。まずは実際のグラフィックをみんなで回し見しながら観察します。

 ファシリテーターを務めたグラフィック部の二人は、見て評価するのではなく、自身がどんなことを感じ考えたかという観点で見るよう呼びかけました。

ほかの人のグラフィックを観察

 次は対話の時間。今回の問いは「そもそもグラフィックってなんだろう」。

 SNUGでグラフィックを考えていく上で、グラフィックの意義や可能性を問い直し、考えます。

 対話ではいろいろなことが話されました。

 例えば、技術が進めば、対話している横でAIがグラフィックを生成するかもしれない。それはグラフィックレコーディングと呼べるのだろうか。今はAIで生成されたイベントのポスターやビジュアルへの違和感はどこからくるのか。グラフィックは成果だけでなくその行為も重要ではないか、技術があるとはバリエーションが増えることかもしれない、などです。

 最後は付箋でチェックアウトをしてこの企画は終わりに向かいました。

チェックアウトの付箋。

今週末は読書会企画が開催されます!

 今週は企画が二つあります。今週日曜日は人と人との境界線、「バウンダリー」を考える読書会がSNUG内部で開催されます。こちらはSNUGのインターン生が企画とファシリテーターにチャレンジ中。

SNUGが内部企画でガチるワケとは…?

 企画やイベントについて、「まずやってみよう」「失敗から学べることがある」という言葉をよく聞きます。しかし、私はそうは思わないんです。

 むしろ逆で、いきなり飛び付かず、まずは基礎を学習する必要があると思うし、その上で意図を持って実施し、振り返ることで学べることがあるという考えです。

 だからSNUGでは、メンバー内部の企画にも常にガチです。新年会からイベントまで、全て企画書をつくり、企画書をもとにタイムテーブルをつくり、タイムテーブルをもとに資料をつくり、そしてメンバー自らファシリテーターを務め、企画書と照らし合わせた振り返りを実施します。

 私は、そうして初めて見えてくる対話の場づくりの難しさと楽しさがあると信じています。

 

「令和8年度札幌市子ども議会」のファシリテーターと、ユースファシリテーター事前研修の講師を務めます!

 札幌市子ども未来局主催の「令和8年度札幌市子ども議会」のファシリテーターと、子ども議員の話し合いを支えるユースファシリテーターに向けた2日間の事前研修の講師を担当します。

 すでに応募期限は過ぎてしまいましたが、とても面白い事業ですのでぜひ知ってもらえると嬉しいです。

 今年度は子ども議員、ユースファシリテーターとともに、どんな時間をご一緒できるのか、今からとっても楽しみです。

もう期限は過ぎてしまいましたが…!

結び

 さて、久しぶりの通常回。今週のSNUG Journalはいかがでしたか。

 昨日、はてはブログのサーバーがダウンしていたことはご存じでしたか。ジャーナルをお届けできるか気がかりでしたが、無事復旧したようです。ちょっと焦りましたが一安心…。

 札幌も暑くなってきました。我が家は日当たりがよく熱を溜め込むので、冬はとっても快適ですが、夏はちょっと…タイヘン。国旗破壊罪とかマージでどうでもいいから、気候変動や貧困是正や平和に向けた議論してほしいです。

 凄惨な世界情勢、社会情勢に眩暈がしそうですが、日々、絶望しないで立て直したい。

 さて、来週もここSNUG Journalでお会いしましょう!

 

2026年7月17日金曜日
対話の場づくり屋 SNUG
代表 長谷川友子