SNUG Journal

「SNUG Journal」は毎週金曜日に発行! 対話のプログラム設計や教育、ファシリテーションを行う 「対話の場づくり屋 SNUG」の活動レポートや代表の考えなどを発信します。

「SNUG Journal」は毎週金曜日に発行!
 対話のプログラム設計や教育、ファシリテーションを行う 「話し合いの場づくり屋 SNUG」の活動レポートや代表の考えなどを発信します。

【第17号】SNUGが務める「ワークショップコーディネーター」ってどんなお仕事なんだろう?ほか

「SNUG Journal」 へようこそ!

  対話の場づくり屋 SNUGにまつわる情報や活動内容、対話に関するトピックを毎週金曜日にお届けします。ライターはSNUG代表の 長谷川友子です。

 前回、前々回とインタビュー企画が続いたので、通常回は久しぶりです。

 今回は第17号。SNUGが行う「ワークショップコーディネーター」のお仕事について考察するほか、3週分(!)の取り組みを振り返ります。

 今回も、ぜひ最後までお読みください!

 

SNUGが務める「ワークショップコーディネーター」ってどんなお仕事?

 今回は、ワークショップコーディネーターの仕事について書きます。

ファシリテーション中の長谷川友子。

 SNUGは主催や関係者、参加者など関わる全員にとって意義のあるワークショップを実施するための「提案」をする仕事がワークショップコーディネーターだと考えています。

 そのためには主催の意向や意図を汲み取ったり、関係者の役割や関係性を把握しながら適切な提案をすることが必要です。

 SNUGは、効果的な提案を通してワークショップの過程や成果をより意義のあるものにすることを目指しています。

 

具体的にはどんなことをするの?

 具体的には、主催者や関係者に対して企画案や実施要項案を作成したり、タイムテーブルなど詳細なプログラム案などを作ります。こうした書類づくりは提案のキホン。書くことで共通認識とたたき台を作ることができます。

 「ワークショップコーディネーター」のお仕事はあくまで「提案」です。ですので「これでよし!」「これに決定します。」などと何かを決定するのはコーディネーターの仕事ではありません。

 さて、コーディネーターが提案したあとは関係者と決定したことをもとに投影スライドを作成したり会場設営図案を描いたりし、ワークショップの準備を進めます。

 

 当日は事前に集まり、プログラム内容やその意図を共有し最終調整を行います。そして、ワークショップが終わった後はふりかえりを行うことで次回をよりよいものにします。

タウンミーティングの主催者、スタッフとともに事前ミーティングをする様子。

 

さっぽろ気候変動タウンミーティングでSNUGはどんな提案をしたの?

 さっぽろ気候変動タウンミーティングを例に、ワークショップコーディネーターのお仕事を知っていただければと思います。

 このワークショップで提案したことは、例えばこんなこと。

・「さっぽろ気候変動タウンミーティング」というタイトル

・全6回を通してワークショップが目指す方向性やゴール

・各回のプログラム案と目的、タイトル

・講師と講師に頼みたいこと

・各回のタイムテーブル

・各回の必要備品とその配置

・ワークショップ内でのルール

・運営のファッションや態度、オーダーしたいこと

・グラフィッカーさんへオーダーしたいこと

・広報のイメージ

…そのほかも!

 もちろん、コーディネーターがいなくてもワークショップは実施できます。

 しかしSNUGは「対話に関する専門知」を活かすことで、ワークショップコーディネーターとして参加者が満足しつつ主催や関係者のニーズも満たすことができるワークショップや対話の場づくりに貢献できたらと考えています。

 SNUGは「ワークショップコーディネーター(ワークショップの設計)」と「ファシリテーター(対話の場のサポート)」をセットで担うことで、質の高い対話の場を探究しています。これが、SNUGが「対話の場づくり屋」を名乗る所以です。

ある日のミーティングの様子。真剣だが髪がぴょんぴょんしておる…。

 

 ではここから、そんなワークショップコーディネーターとファシリテーターを務めたさっぽろ気候変動タウンミーティングの様子をご報告します!

 

「さっぽろ気候変動タウンミーティング」第4回、第5回目が終了!

第4回「『気候正義』ってなんだろう?私たちのまちでともに考えよう」

 さて、タウンミーティング本編も2週続きました。第4回は、2024年2月18日(日)に京都大学大学院地球環境学堂の教授宇佐美誠さんをお呼びし、気候変動を正義論の観点から捉え直し対話するプログラムを実施しました。

 最初に参加者が持つ「正義」のイメージを可視化したあと、宇佐美さんの講義がスタート。その後参加者から対話したいテーマを募り、グループに別れて対話を行いました。

「正義」に対するイメージを集計するユーススタッフ。

「『先生』ではなく『宇佐美さん』と呼んでください」と
おっしゃった講師の宇佐美誠さん。

ちょっと大学の講義みたいな一面も…!


 講義のあとは、参加者が話したいテーマについてグループごとで対話を行いました。

対話したいテーマを考える参加者の様子と私。

 

第5回「市民参加や市民活動が生まれるまちの姿とは?」

 第5回は2月24日(土)に日本福祉大学社会福祉学部 講師の両角達平さんをお呼びし、スウェーデンの若者政策などを中心に民主主義や市民参加について考え、対話するプログラムを実施しました。

これまでのタウンミーティングをのグラフィック
(グラフィッカーあいであふぁくとりーの櫻井さん)
で振り返ってから学びをスタート!

 このタウンミーティングは毎回新たな参加者やお久しぶりの参加者がいて、毎回雰囲気が違います。



講師の「たっぺいさん」こと両角達平さん。

 講義のあとのグループでの対話では、ある言葉をきっかけに会場の雰囲気ががらっと変わる様子に立ち会うことができました。

 

 第5回目から、あいであふぁくとりーのさくちゃんこと櫻井さんからユースグラフィッカーにバトンタッチ。

 「みらしる2024」でユースグラフィッカーを担ったユースたちがグラフィッカーを務めました。第5回、第6回ともに二人ずつユースグラフィッカーが入ります!

 

ユースグラフィッカー、準備中の様子。


 

もう一人も、何やら準備しています。

このさっぽろ気候変動タウンミーティングでは各回のコーディネーターと参加者ライターによるレポートをnoteにて発信しています。

 …が!まだ第4回目と第5回目は執筆中。投稿されたらまたお知らせしますので、ぜひお読みくださいね!

note.com

 

番外編:タウンミーティング有志メンバーによるさっぽろ雪まつり企画が無事大盛況で終了しました!

会場のブースの様子。大盛況…!

 大通公園雪像もすっかりなくなり、もう随分と昔のような気になりますが、改めて「さっぽろ気候変動タウンミーティング」の参加者有志で準備し臨んださっぽろ雪まつりでの気候変動に関する意識調査は大盛況で終わりました。

 こちらはnoteを書きましたので、ぜひお読みください。

 タイトルは「ドキュメント:タウンミーティング参加者有志による雪まつりチームが実施した気候変動への意識調査企画の実施レポート!」です。 

note.com

 「気候変動に対する感情」や「気候変動に対してどれくらい自分のことのように思うか」「行動による影響力」など、感情や問題との距離感を大事にしているタウンミーティングらしい調査が実現しました。

 最初は初めましてだったタウンミーティング参加者がともに行動しようとする時間に立ち会うことができ、コーディネーターとして大変嬉しく思っていました。

 …何より楽しかったです。

 

タウンミーティングの最終回の前に!!「フィールドワーク」を実施します。

 タウンミーティングに参加したことがない方もぜひご参加ください。ご参加にはタウンミーティングへのお申し込みが必要です。ぜひこちらからお申し込みください!

 

タイトル:「ゼブゼブしてないZEB Ready!?
心地よさもCO2削減も追求する建築で私たちの未来を想像しよう」

日時:2024年3月9日(土) 14時00分~16時00分
(集合:13:20、解散:17:00頃を予定、集合場所は別途お知らせ)

訪問場所:株式会社竹中工務店 北海道地区FMセンター

 

概要
さっぽろ気候変動タウンミーティングでは、全6回のプログラムのほか、気候変動対策を学ぶことができる施設に見学するフィールドワークを実施します。

フィールドワークの行先は、第3回プログラムで参加者同士で対話を行った結果、一番意見の多かったZEB見学となりました。施設見学を快く引き受けていただいた、株式会社竹中工務店北海道地区FMセンターに訪問させていただきます。

www.city.sapporo.jp

 

最終回第6回の情報も公開されました!

「リフレクション&パーティ!
私たちのまちで集まり対話することの可能性を想像しよう」

日時:2024年3月20日(水) 14時00分~16時00分
(16時00分~17時00分は交流会を予定しています。)
場所:札幌エルプラザ2階会議室1・2(北区北8条西3丁目)

 第6回はタウンミーティングが一区切りつきますが、これまでをふりかえりつつ集まること、対話することの可能性について参加者で対話しながら深掘りする予定です。

 

 フィールドワーク、第6回ともに詳細はさっぽろ気候変動タウンミーティングホームページをぜひご覧ください!

 

結び

 「SNUG Journal」通常回は3週ぶりでしたが、いかがでしたか?ワークショップコーディネーターについてどのように思ったのか感想等も気になります。ぜひお気軽にSNSのDMやコメントで教えてください。

 さて、今日から3月!卒業式のユースもいらっしゃいますね。ご卒業を迎えた方、おめでとうございます。

 そして年度末で忙しない毎日の方も、逆にのんびりお過ごしの方もいらっしゃると思いますが、みなさんよい春を迎えられますように。

 ぜひまた来週の「SNUG Journal」でお会いしましょう。今日も読んでくださってありがとうございました。

 

2024年3月1日(金)深夜
対話の場づくり屋 SNUG
代表 長谷川友子

 

参考

(※1)最終閲覧2024年3月1日 weblio英和辞典「coordinate」https://ejje.weblio.jp/content/coordinate